Speech, Japanese Culture and Presidential Election

久しぶりの課外活動として、奨学金をいただいている財団関連でスピーチをしてきました。ホストクラブ(歌舞伎町的な意味ではない)の方が車を出してくれて、およそ20分ほどドライブして、Hudson Shores Clubというお隣のクラブにお邪魔してきました。

 

徹夜でひーひー言いながら慣れないパワポの資料を作っていったけれど、それほど規模が大きいクラブではなく、お昼をつっつきながら、和気あいあいと双方向的な感じでプレゼンをさせてもらえました。ところどころジョークも交えつつ、みなさんとても暖かく迎えてくれて、うれしくなりました。何を話そうかいろいろ考えましたが、日本文化を紹介してくれということだと思ったので、ウケのよさそうな禅とかお茶の話をメインにしてみました。鈴木大拙とか岡倉天心的なアレです。こんなこともあろうかとこういう本を持ってきておいてよかった。古本集めが趣味だったおじいちゃんの本棚からいただいた本です。

日本文化を英語で説明する辞典

日本文化を英語で説明する辞典

あと、これも意外にここで役立ちました。プレゼンの最後は鈴木大拙の引用でしめましたから。(この本はリスニングの勉強を主な目的として買っておいたのですが、エマソン、ディケンズに始まりクッツェー、ナイポールに終わるまで、19~20世紀の28人の書き手による「名文」を収録していて、英語圏文学の入門書としても面白いと思います。)

CD付き 英語達人読本

CD付き 英語達人読本

狙い通り、「いかにも」なところを出したのがわりと面白がってもらえてよかったです。途中日本の地図を見せたときに、震災のことも聞かれたので、少しそこにも触れて、とにかく全然収拾してないんだということを言っておきました。会のあとにはいいプレゼンだったと言ってもらえて(そりゃあお世辞でも言わないわけにはいかないだろう)、ひとまずほっと肩をなでおろしました。

 

 

準備、プレゼン、会話などの中からいくつか思ったこととして、

1)自分自身、日本のことをよく知らないと思いました。たとえば茶道のことを話そうと思ったときに、ルーツのことなどを説明するのに勉強しなおさなければいけなかった。今回は話さなかったけど、スポンサークラブの群馬県を紹介する資料も作りましたが、たとえば市の人口に対してもっとも外国人比率の高い太田市では、実に15%がブラジル国籍の人たちだそうで、シュラスコ料理のお店が結構あったりするのだそうです。にも関わらず、自分はすぐお隣の太田市に行ったことすらない。

 

2)大統領のポピュラリティ

食事の途中でゲームがありました。ガバナーの人が4つ問題を出し、ほかのメンバーが3回までguessありという条件で、それに答えるというものでした。特に面白かった問題は、「20世紀のアメリカ副大統領のうち、のちに大統領になった人の数は?」でした。ちなみに僕はトルーマンニクソンくらいしか思いつきませんでした。みなさんいろいろ話し合っていましたが、いちばんインテリオーラを出していた人が腕を組みながらウーンと唸っていて、しばらくして「7人」と答え、それが正解でした(セオドア・ローズヴェルト、クーリッジ、トルーマン、ジョンソン、ニクソン、フォード、パパブッシュだそうです)。大統領選挙間近だし、タイムリーな問題だと思いましたが、驚いたのはほとんどの人が歴代大統領の少なくとも名前は一通り頭に入っているようだったことです。日本で首相の名前を伊藤博文以降一通りいえる人がどれだけいるだろうかと想像したときに、米大統領のポピュラリティーとの違いみたいなものを感じました。

 

3)財団と大統領選挙

自宅まで送ってもらう帰りの車の中で、来月の大統領選挙についてどう思うか聞いてみました。彼は個人的には民主党支持で、主な理由は、財団のようなNPOへの助成が共和党になるとカットされてしまうからとのことでした。ただし、財団の多くの人は共和党支持者だとも言っていました。ビジネスマンが多いので、ビジネス畑出身のロムニーを党首に据える共和党との方が相性がいいのだそうです。

昨日は三回目、最後となるテレビ討論も終わり、CNNの調査では現職のオバマは二勝一敗ということだそうですが、さて来月の選挙はどうなるのでしょうか。

 

そんなこんなで、準備が大変ながらも有意義な機会をいただくことができ、よい一日でした。まる。