北東のつながり

この週末は、The Northeast Linkというアメリカ北東部の財団コミュニティが、奨学生向けにオリエンテーションをやってくれたので、一泊二日でマサチューセッツ州のBoxborough(「バクスボオゥー」と発音します)に行ってきました。

 

今年クラブは大きな制度変革を迎えるので、ひとまず今までと同じタイトルで留学に来れる人は僕の代で最後になるのだそうです。それもあって、「そもそも本財団とは何でしょうか」というような問いがスピーチの中に盛り込まれていたり、また、多くの奨学生が受給期間終了後に連絡もくれず関わりを絶ってしまうという実情を聞いたりもしたので、各人の視点から奨学金の意義を考えたり、自分の研究の位置付けに思いを巡らしたりする機会になったのではないかと思います。他方で、「どうして制度を終えることにしたのですか」という質問が奨学生の側から出たのももっともで、来年度以降留学を考えている人たちにとっては貴重な機会が失われてしまうことにもなります。来年度以降は各地域の権限で資金の使途を決められるようにするということなので、ぜひ多くの地域に奨学生制度を何らかの形で続けていただきたい、そして、そうする価値があると判断してもらえるよう、きちんと自分の役割を果たしたいと思いました。

 

また、別の話ですが、自分がやっている歴史系の文学研究のメリットとして、今回のように全然専門が違う人が集まった時に、何をやっているかの説明がある程度伝わりやすいという印象を新たにしました。例えば「だれだれの何何という小説と、同時代のフニフニという社会状況の関係性を考察してます」、という方が、「テクストと死の関係性について検証しています」というのに比べて抜群にわかってもらいやすいというのはある。ただし他方で、わかりやすいけれども同時にパッケージ化されてしまっている方法論については、それを問い直していく作業もやはり重要だと思います。結局できることは、シンプルな問いを積み重ねていっぱい本読むしかしかないんだろうという気はしますが。

 

あと、英語のリスニングが本当にできないので、マジでどうにかしたいです。人の話が聞き取れないと、単純にとてももったいない。